こんにちは。筋トレ女子のしずかです。
これ以上食べたらダメ、と頭ではわかっているのに、食べ過ぎてしまい、後悔する。。
そんな経験はありませんか?
「食欲」と戦っても勝ち目はありません。
「食欲」は上手にコントロールすることが大切です。
この記事を読むと以下のことがわかります。
- なぜ「食欲」が生まれるのか、その仕組み
- 「食欲」をコントロールし、ダイエット成功へと導く方法
10ヵ月で-17kgのダイエットに成功した私が、その経験をふまえて解説します。
※この記事は、下記の書籍を参考にまとめています。
スポーツ栄養学: 科学の基礎から「なぜ?」にこたえるそもそも「食欲」はどのように生まれるのか?
ダイエット中の私たちを悩ます「食欲」。
食欲は大きく分けて2種類あると言われています。
- 嗜好性に基づく食欲
- 恒常性維持のための食欲
嗜好性に基づく食欲
1の「嗜好性に基づく食欲」から順番に解説します。
ヒトや動物は、何らかのメリット・報酬があるから自発的に行動を起こします。
そのメカニズムは以下の通りです。
行動する → 予想より「よかった!」 → 脳の「報酬系」が働く(ドーパミンが出る) → その行動が強化される
行動した結果が自分の予想より良かった場合、脳はそのことを無意識に認識し、その行動が強化されます。
例えば、食欲でいうとこんな感じです。
美味しいものを食べる → 予想より「良かった!」 → ドーパミンが出る → 行動が強化される
このように脳は無意識に反応・解釈しています。
私たち人間は、甘くて美味しいものを無性に食べたくなってしまうし、ジャンキーなものを見ると自然とよだれが出るわけです。
恒常性維持に関わる食欲
次は「恒常性維持に関わる食欲」について説明します。
恒常性維持と言うと難しく聞こえますが、「生きるための食欲」と言ったら分かりやすいでしょうか。
ポイントは3点です。
①脳に「食べろ!」「食べるのをやめろ!」という指令を出す中枢神経
私たちの脳には、「摂食中枢」という中枢神経が存在します。
摂食中枢と言う名からもわかる通り、この神経は脳に「食べろ~!」という信号を送ります。
その時に利用される因子が、「血糖(グルコース)」と「脂肪酸」です。
お腹が空いているときは、血糖が低下するとともに、血液中の脂肪酸が増加します。
それによって、神経細胞が活性化され脳には「食べろ~!」という信号が送られ、摂食行動のスイッチが入ります。
一方、脳には「満腹中枢」も存在します。これは、摂食中枢とは逆の働きをします。
食事をして血糖値が高まり、脂肪酸濃度が減少すると、「食べるのをやめろ~!」という摂食行動を止める指令が脳に行きます。
②「食べろ」「食べるな」スイッチを入れるホルモン
生きるために「食べろ」「食べるな」と指令を出すホルモンも人の身体には存在します。
ここでは代表的な3つのホルモンを紹介します。
1. 食欲を抑える「消化ホルモン」
「消化ホルモン」は食欲を抑えるための重要な因子です。
食事をすると、小腸がそこに入ってきた栄養素を感知して、消化ホルモンを分泌します。
その消化ホルモンが消化管内の組織とくっつき、脳に「食べるのをそろそろやめてね~」という指令を送ります。
2. 食欲を活性化させる「グレリン」
一方、食欲を活性化させるホルモンも存在します。それがグレリンというホルモンです。
胃の中身が空っぽになると、その緩み具合を感知して、グレリンが分泌されます。
このグレリンは、強力な「食べろ~!」スイッチを押してきます!
3.「レプチン」が減ると飢餓感が感じて食欲が増す
最後に重要な因子として「レプチン」を紹介します。
今まで見てきた中枢神経や消化ホルモンによる食欲の調節は、食事が始まってから数時間という短期的なものでした。
一方、このレプチンは、長期的に「恒常性維持のための食欲」の調整を担います。
そのメカニズムは、以下の通りです。
- 減量などで脂肪細胞が小さくなると、レプチンの分泌量は減る
- 肥満により脂肪細胞が大きくなると、レプチンの分泌量は増える
考え方としては、「レプチンが減ると飢餓感を感じて食欲が増す」のです。
私たちの食欲をくるわせる原因
私たちの食欲は、上記のようなメカニズムの上に成り立っていますが、なぜ食べ過ぎてしまうのでしょうか?
考えられる原因を3つ紹介します。
食欲をくるわせる原因①早食い
食事をとってから血糖値が上がるまでは、約20~30分かかります。
したがって早食いをしてしまうと、満腹中枢や「食べるのやめてね~」と呼びかけるホルモンが分泌し満腹感を感じさせる前に食べ過ぎてしまいます。
つまり、ゆっくりと食事を摂ることが大事です。
食欲をくるわせる原因②脂肪過多の食事
脂質の過剰摂取も食欲をくるわせる原因になります。
脂質を過剰に摂取することによって、レプチンが作用するはずの組織に炎症が生じてしまいます。
レプチンというのは、脂肪細胞の大きさに比例してその分泌量が増え、食欲を押さえるよう働くものででした。
しかし、レプチンが作用するはずの組織が炎症してしまうとその機能が停止し、食欲が抑えられなくなってしまいます。
食欲をくるわせる原因③おいしいもの
これは皆さん心当たりがあるのではないでしょうか?
美味しいものを食べると、ドーパミンが出て、「おいし~~!」という快感が得られます。
この快感を受けすぎてしまうと、脳が以前と同じ快感・報酬を得るためには、「よりたくさん美味しいものを食べなくては!」と勘違いします。
そして、美味しいものは高カロリー。
こうやって負のデブサイクルが回ってしまうのです。
食欲をコントロールするコツ
ここまで、食欲が生まれるメカニズムとその食欲をくるわせる原因を見てきました。
それらを踏まえてここからは、その食欲とどう付き合っていくか、どうコントロールするといいか、そのコツを紹介します。
食欲コントロールのコツ①腹八分目(難易度:★★★)
コツの1つ目は「腹八分目」に押さえることです。
まあ、これがうまくいったら太っていないので非現実的ではありますよね。
食欲コントロールのコツ②時間をかけて食事を摂る
コツの2つ目は、時間をかけて食事を摂ることです。
ゆっくりと時間をかけて食事をすることで、血糖値が上がり、一方で脂肪酸濃度が低下します。
それにより「お腹がいっぱい」という指令を出す満腹中枢を活性化させることができます。
では、ゆっくり時間をかけて食事をするために、どうすればいいのか?というと、以下のようなポイントを押さえて食事を摂ることをお勧めします。
- 一口30回以上噛んでから飲み込む
- 食事を口に運んだら、箸をおく
食欲コントロールのコツ③総摂取カロリーを変えずに食事回数を増やす
コツの3つ目は総摂取カロリーを変えずに食事回数を増やすことです。
自分に合った総摂取カロリーの計算方法は、以下の記事で紹介しているのでこちらを参考にしてください。
日本人は、1日3食が当たり前になっていますが、これってお腹が空きませんか?
そこで、1日6食の食事をおススメします。
例えばこんな感じです。
食事の時間帯 | 食事分類 |
---|---|
8:00 | 朝食 |
10:30 | 間食 |
12:00 | 昼食 |
15:00 | 間食 |
16:30 | 間食 |
18:30 | 夕食 |
ポイントは、朝食・昼食・夕食の間に間食を挟んでいることです。
急激な空腹時間をなくすことで、「食べたいな!」という食欲の衝動に負けにくくなります。
もちろん食事回数を増やす分、普段の朝食・昼食・夕食の摂取カロリーを調整する必要はありますよ!
食欲コントロールのコツ④低カロリー・ノンカロリー食材を活用する
コツ4つ目は低カロリー・ノンカロリー食材を活用することです。
「もっと食べたい!」といった食欲に対して、それを抑えるのは難しいですよね。
そこでおすすめなのが、日々の食事に低カロリー・ノンカロリードリンクや食材を取り入れることです。
いまの時代はありがたいことに、糖質オフの食材や食品がとてもたくさんあります。
例えば以下のようなものを、ダイエットのプロであるボディビルダーの方が利用しているのをよく目にします。
- ゼロカロリーの炭酸飲料(ex. ゼロカロリーコーラ等)
- ゼロカロリー食品(ex. ゼロカロリーゼリー等)
- ゼロカロリー調味料(ex. ラカントやパルスイート)
他には、食事をかさ増しするという方法があります。
「食事 ダイエット かさ増し」と検索してみると、低カロリーなキノコやこんにゃく、豆腐や野菜を使ったかさ増しレシピがたくさん出てきます!
自分の好みに合わせて取り入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、食欲が生まれるしくみを解説し、その原因や対策をまとめました。
食欲のしくみを理解し、上手にコントロールすることで、継続的なダイエットが可能になるでしょう。
食欲との付き合い方を工夫し、自分に合ったコントロール方法を見つけてみてください。
以上、しずかでした。
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