こんにちは。筋トレ女子のしずかです。
「糖質を食べると太る」
「糖質カットすれば痩せる」
そんな極端な情報に惑わされていませんか?
過度な糖質制限は、一時的には体重が落ちますが、継続できなければ、結局リバウンドしてしまいます。
ごはんや麺などを主食とする日本食は糖質が多いので、糖質制限ダイエットを続けるのは難しいですよね。。
極端な糖質制限ではなく、上手に糖質を摂取し、ストレスフリーな食生活を楽しみましょう!
今回の記事では以下のことを解説します。
- そもそも糖質とは何か?
- なぜ糖質を食べると太ると言われるのか?
- 上手に糖質を摂取する方法
※この記事は、以下の書籍を参考に執筆しています。
スポーツ栄養学: 科学の基礎から「なぜ?」にこたえるそもそも糖質とは何か?
「糖類」「糖質」「炭水化物」の違い
「糖質オフ」「糖類ゼロ」「炭水化物制限」という言葉をよく聞くようになりましたが、この「糖質」「糖類」「炭水化物」の違いはご存知でしょうか?
これらは同じものではなく、以下のように糖の種類で分類されます。
糖の種類 | 例 | |
糖類 | 単糖類や二糖類と言われる分子の小さい糖 | ・ブドウ糖(グルコース) ・果糖(フルクトース) ・ショ糖(スクロース、いわゆるお砂糖)etc |
糖質 | 糖類に加えて、糖類よりも分子量が多い多糖類や糖アルコール | ・マルチデキストリン ・デンプン ・オリゴ糖 etc |
炭水化物 | 糖質に加えて、食物繊維を含んだもの | ・ごはん ・パン ・麺 etc |
図として表現すると以下のような感じになります。
※ちなみに、糖質・糖類ともに、100mlあたり0.5g未満なら「ゼロ」、100ml当たり2.5未満なら「オフ」と表記できるので、「糖類ゼロ」「糖質オフ」だから、糖がまったく入っていないというわけではないことには注意が必要です。
以上から分かるように、炭水化物から食物繊維を抜いたものを「糖質」と言います。
【糖質の役割】筋トレのパフォーマンスを向上させる!
ここからは「糖質」に焦点を当てて説明をしていきます。
「なぜ大枠の炭水化物の内、食物繊維を除いた糖質のみにフォーカスするのか?」と言うと、ダイエットの視点からみると、エネルギー源となる(太る原因となる)糖質に関心があるからです。
食物繊維はヒトの消化酵素で消化されない食物成分です。
糖質は体内では、血液中の血糖もしくは肝臓と筋肉にグリコーゲンという状態で貯蔵されています。
このグリコーゲンと言うのは、グルコース(ブドウ糖)が連結されてできたもの。
私たちが筋トレするときには、貯蔵していたグリコーゲンをグルコースに再度分解して利用し、エネルギーを発揮しています。
糖質をしっかりと摂取し、筋肉内のグリコーゲン濃度を高めておくことが、筋トレのパフォーマンスを向上させるために重要であると考えられます。
つまり、筋トレをしボディメイクをするには、糖質の摂取は欠かせません。
グリコーゲンはどのように筋肉に貯蔵されるのか?
では、筋トレのパワーの源となるグリコーゲンは、どのように筋肉に貯蔵されるのでしょうか?
そのプロセスは以下の通りです。
- 糖質を摂取すると、血糖値が高まる(血液中の糖分が高まる)。
- すい臓から血糖値を低下させるホルモンである「インスリン」が分泌される。
- インスリンにより、筋肉へ糖を送る伝達経路(トンネルのようなもの)が活性される。
- 筋肉へ糖を取り込む。
つまり、糖質を摂取した時に働くインスリンが、糖を血中から筋肉へ運ぶ橋を架けてくれ、その橋を糖が通って筋肉に貯蔵されるようなイメージです。
だったら糖質をしっかり摂って、インスリンを働かせて糖を筋肉にガンガン送らせたらいいじゃないか、と考えるかもしれません。
しかし、過剰な糖質の摂取は、血糖値を急上昇させ、インスリンを過剰に分泌、挙句の果てには脂肪の合成を促してしまうのです。
そうです。このことが糖質を摂ると太ると言われる理由なのです。
糖質を摂ると太ると言われる理由
体重の増減は、基本的にはエネルギー摂取量とエネルギー消費量のバランスによって決まります。
その一方で、糖質摂取に伴う血糖値の上昇によって分泌されるインスリンも体重決定の重要な要因であると言われています。
インスリンは、筋肉に糖を送るだけでなく、脂肪にも糖を送り、脂肪の合成を促す作用を持つ、このことをしっかりと覚えておきましょう。
糖質を上手に摂取するコツ
ここまでの説明で、糖質が筋肉のパワーの源となる一方で、脂肪合成の源にもなるということが分かったかと思います。
結局、糖質は摂っていいのか?摂らないほうがいいのか迷ってしまいますよね。
これはゼロイチではなく、糖質は上手に摂取することが大切です。
そのときのポイントは、
- 糖をなるべく筋肉へ送り、脂肪に送らせない
- 血糖値を急上昇させないこと(=インスリンを過剰分泌させないこと)
これらを踏まえて、ここからは糖質を摂取するときのコツを解説します。
糖質摂取のコツ①筋トレと組み合わせる
糖質はインスリンによって、筋肉または脂肪へ送られることを説明しました。
そして、糖質が脂肪に送られる量が増えることで私たちは太ってしまいます。
つまり、筋肉に送られる糖質の量が増えたらいいですよね。
それを可能にする方法が、運動、筋トレです。
実は筋トレは、血糖値の取り込みの過程に大きな影響を及ぼします。
とういのも、筋トレを行った直後の筋肉では、インスリンの効き目がよくなるからです。
これは「グリコーゲンはどのように筋肉に貯蔵されるのか?」について説明した時にも書きましたが、運動をすることでも、糖を血中から筋肉へ運ぶ橋を架けてくれます。
つまり、筋トレにより血中から筋肉への架け橋を増やすことができるので、それだけ多くの血糖を筋肉に取り込めるようになります。
糖質摂取のコツ②運動後に糖質を摂取する
運動直後の体は、筋肉の回復と成長のために糖質を効率的に利用する準備ができています。
いわゆる「ゴールデンタイム」です。
このゴールデンタイム中、血液は筋肉へと優先的に送られ、栄養素の取り込みが促進され、筋トレによって消費されたエネルギーの補充を優先します。
この時間に糖質を摂取することで、血糖はスムーズに筋肉へ運ばれ、グリコーゲンの再合成が行われます。
グリコーゲンは筋肉の主要なエネルギー貯蔵形態であり、次回の運動パフォーマンスや持久力の基盤となります。
糖質摂取のコツ③低GI値の糖質を選択する
ここからはインスリンを急上昇させないための糖質摂取のコツについて説明します。
インスリンを急上昇させないことは、脂肪への血糖の流入を防ぐことにつながります。
ここでのポイントは、グリセミックインデックス値(GI値)です。
聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
GI値とは、食品が血糖値に与える影響の大きさを表す指標です。
グルコースを100として、それに対する比として示しています。
グルコースはそのままの形で消化・吸収されるので、血糖値が上昇しやすく、インスリンの分泌も高まります。
一方、GI値の低いものはインスリンの分泌もゆるやかです。
血糖値の急上昇を引き起こしにくく、より長時間にわたって安定したエネルギーを提供します。
これにより、食後の急激な空腹感を防ぎ、一日中安定したエネルギーレベルを維持できます。
低GIの選択肢には全粒穀物、豆類、野菜、果物などがあります。
例えば、主食は白米ではなく、GI値の低い玄米や蕎麦を選択するといいでしょう。
糖質摂取のコツ④食事で先に食物繊維を摂り、糖質は後にする
最後に、血糖値を急上昇させないコツとして「普段の食事で糖質を最後に食べる」という方法があります。
これは「ベジファースト」と呼ばれる方法であり、食事の序盤に食物繊維を多く含むサラダ等の食品を摂り、その後にタンパク質、そして最後に糖質が豊富な食品を食べるという食事の摂り方です。
食事をする際の順序は以下の通りです:
- 食物繊維豊富な野菜やスープ:これらは消化を助け、満腹感を与え、血糖値の急上昇を防ぐ。
- タンパク質を多く含む肉や魚:筋肉の修復と成長に必要な栄養素を摂る。
- 糖質を多く含むご飯やパン:エネルギー源として最後に摂る。
この食事の取り方のポイントは、最初に食物繊維を多く含む食材を摂ることで、糖質の吸収速度を遅らせ、その結果、血糖値の急激な上昇を抑制することです。
糖質を早い段階で摂取すると、体はインスリンを大量に分泌し、血糖値を急速に下げようとしますが、食物繊維を先に摂ることで、その糖質の吸収が緩やかになり、血糖値の上昇を穏やかにします。
まとめ
今回の記事では、「糖質が太ると言われる理由」や「糖質を上手に摂取するコツ」について解説しました。
大事なのは、糖質の摂り方です。
筋トレと組み合わせたり、低GI食品を選んだり、食事の順番に気をつけたりすることで、糖質を味方につけることができます。
糖質の摂り方を工夫し、自分に合った食事方法を見つけてみてください。
以上、しずかでした。
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